【睡眠負債と適切な睡眠時間② 】日本人の睡眠不足の原因
本コラムは全5回に渡り「睡眠負債と適切な睡眠時間」についてお話しております。
先の投稿をお読みでない場合はぜひ順を追ってお読みください。
2. 日本人の睡眠不足の原因
睡眠不足による不調が続いてしまわないように、毎日たっぷりと眠る必要がありますが、日本人は睡眠時間を確保することがどうも苦手なようです。
日本人が最も睡眠不足
世界各国の平均睡眠時間との比較を見てみましょう。経済協力開発機構(OECD)加盟国33か国の睡眠時間に関する評価(2021年)において、日本人の平均睡眠時間は最下位(33位 7時間22分)でした。驚くことに、加盟国の中で睡眠時間が8時間を下回ったのは韓国と日本の2か国だけでした。この背景には、いったいどのような影響が関係しているのでしょうか。
残業時間と睡眠時間について
日本では、働きすぎやストレス、長時間の通勤などの影響が心配されています。2018年7月に「働き方改革関連法」が公布され、法制度からの対策がなされていますが、十分な対策が取れていないのが現状です。法律による残業時間の規制が必要となる理由の一つは、残業時間が増えるほど脳卒中や心筋梗塞が増えるためです。
下記の資料の通り毎日の残業時間は睡眠時間と関係が深く、残業が増えるほど睡眠時間も減ってしまい、睡眠時間が6時間を下回ると急に脳卒中や心筋梗塞の危険が高まります。
次回:睡眠負債の長期的な影響
当院は日本睡眠学会専門医療機関として、睡眠検査・評価を実施するための環境を整え日々多くの患者様の睡眠改善に取り組んでおります。睡眠に関するお悩みがございましたらお気軽にご相談ください。